だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

悲しき人形つかい/梶尾真治

◆読んだ本◆
・書 名:悲しき人形つかい
・著 者:梶尾真治
・出版社:光文社
・定 価:1,600円
・発行日:2007/2/25

◆評価◆
・ファンタジック活劇小説度:★★★★
・黒澤明風展開度:★★★
・BFエンジェル”こゆみ”対ABUS度:★★★★

◆感想◆
理系のことには天才的な頭脳を持ちながら、社会的常識が欠落している機敷埜風天。彼は尊敬するホーキング博士のために、ある装置を研究開発していた…

マッドサイエンティスト風に描写される「風天」と、彼と同級生で平々凡々とした中岡祐介の2人が主人公。
2人は、とある田舎町に引っ越すが、そこは北村組と藤野会が抗争をくり返す無法地帯という設定。
ひょんなことから両組の抗争に関わることになった風天と祐介だが、以降の展開は、物語の中でも書かれているように黒澤明「用心棒」へのオマージュといった感じ。

しかしこれが大笑い。
活劇シーンも、コメディータッチ。だいたい風天が開発した装置の使い方が大胆だ!
落語の「らくだ」みたいなブラックさとジョークが、ウヒヒと笑える。
他にも随所に笑いがちりばめられ、「悲しき人形つかい」という書名から受ける印象と大違いだ。

物語が進むにつれ、大胆さと笑いはエスカレート。
ラストの決闘シーンは、映画を思い浮かべて比べながら読んだけど。
緊張感とハラハラドキドキでは、やっぱし黒沢にはかなわないが、笑いでは本書が勝っているな。うん。

悲しき人形つかい/梶尾真治の表紙
 

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