だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

羽月莉音の帝国 1~10/至道流星

◆読んだ本◆
・書名:羽月莉音の帝国 1~10
・著者:至道流星
・定価:全10巻合計6,432円
・出版社:小学館 ガガガ文庫
・発行日:2010/2/23~2012/2/22

◆おすすめ度◆
・ライトノベル風味の経済小説度:★★★★
・空前絶後の大風呂敷度:★★★★★
・スピード感/説得力/予断を許さぬ展開度:★★★★★
・若きサラリーマン,OLよ、大志を抱け度:★★★★

◆感想◆
女子高生の羽月莉音が立ち上げた「革命部」。「世界革命を起こし目標は建国!」というとんでもない目標をかかげ、彼女と幼なじみたちの5人の高校生が奮闘する革命的建国の経済小説。

ライトノベルなのに経済小説?と、ちょっと毛色の変わった本書だけれど、これがとっても面白い。

ゴミあさりやコスプレ写真で資金集めをはじめるが、あれよあれよと言う間に「革命部」を法人化。
さらに事業を手広く拡大させ、売上高も億から兆、さらに京とう単位の金額に。
革命部に対するのも、日本の会社経営者やヤクザにはじまり、中国の裏社会や世界的財閥などなど。
果てはロシアやアメリカ大統領までをも巻き込んでしまうという大風呂敷。

「高校生がそんな大胆な事業展開できるわけがない」と言ってしまえばそれまでだけど、読み進むうちそのライトノベルな設定とユニークなキャラクターさえご愛嬌に思えるほどの迫真で大胆な経済小説に。
著者も相当力入れてるのが伺えるし、癖のない文章も読みやすいし、スピート感もあるし、先の展開も予断を許さずワクワクするしの面白小説だ。

児玉誉士夫やロスチャイルド家など、実在の有名な人物をモデルにしたり、実在する秘密結社や組織をそのまんま使ったりする設定にちょっと首を傾げたくなるが、逆に「世の中は小説より奇なのだ」という若者へのメッセージとしてみれば、納得の舞台設定。

史実とフィクションを巧妙に織り交ぜて書いている所が、ライトノベルらしくないリアリティを感じさせる力にもなっている。
会社経営者である著者の経験や社会の見方も、それを補強しているなあ。

なんてことは別にしても、読みはじめたら止まらない宇宙まで飛んでいきそうなジェットコースター小説。
ちゃーんと地べたに着地する手腕もたいしたものだ。
世の中の道理が分りはじめた若きサラリーマンやOLにも超オススメ。

魔法とか出てこないしラブコメ要素も低いから、おじさんでも大丈夫。
本屋で買う時は恥ずかしいけどね。

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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