だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

迷宮警視正 最後の秘境/戸梶圭太

◆読んだ本◆
・書名:迷宮警視正 最後の秘境
・著者:戸梶圭太
・定価:667円
・出版社:徳間文庫
・発行日:2012/6/15

◆おすすめ度◆
・ぶっ飛び警察小説度:★★
・近年まれに見るブラック度:★★★★★
・反社会的/差別的/暴力的/狂気的/グロでシュール度:★★★★★

◆感想◆
原発反対集会に参加していた女性が、トチ狂った女にハンマーで殴られるという事件が発生。異様な雰囲気と存在感のある星野神警視正は事件の捜査を開始するが…

うむ、これはなんとも凄いというか突き抜けてるというか、トカジ作品の中でも近年まれに見るブラックな小説。

シリーズ1作目の「迷宮警視正」でも気を吐いた星野神警視正が、新たに強烈な個性の部下を従えて犯人を追いかけるという展開。
そして行き着く先が放射能で汚染されたフクシマ。

本文の前には注記書きがあって、

本作品は過激な暴力及び性描写などがございます。個人の判断によりお読みください。なお、登場人物の思考発言は作者ならびに徳間書店の思想立場を代弁するものではありません。

なんていうお断りがある。

さらに徳間書店編集部のブログには、「戸梶圭太先生『迷宮警視正』シリーズ第2巻刊行に関するお詫び」と題して、ネット上に流れた本書刊行中止の情報に対するお詫びなんかもあったりして。

言ってみれば、そんなお断りや刊行中止の噂が流布されるほどのブラックで暴力的でシュールな小説。
フクシマはすでにこうゆう題材にされてしまうほど、そして本書が妙にリアリティを持つほどの『秘境』であり、そう描写する著者の先鋭ぶりと、なかば命懸けな文章に圧倒される。

本書もインパクトのある小説だが、本書の刊行をめぐってのアレやコレやも興味深い。
戸梶圭太って、なんだか筒井康隆を思い起こさせる。

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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