だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

サヴァイヴ/近藤史恵

◆読んだ本◆
・書名:サヴァイヴ
・著者:近藤史恵
・定価:1,400円
・出版社:新潮社
・発行日:2011/6/30

◆おすすめ度◆
・自転車ロードレースなサスペンス小説度:★★★
・スポーツものはスカッと爽やかとは限らない度:★★★★
・癖のある石尾豪が魅力的度:★★★

◆感想◆
サクリファイス」「エデン」に続くシリーズ最新作。

といっても短編集です。
ですが、団体競技であるロードレースにおいて、「アシスト」とはどういう役目でどのような達成感ややりがいや屈折した思いがあるのか、というシリーズを貫くテーマは本書でも色濃く見られる。

ついてに、ツポーツ小説というと正義感や友情などを描いていて読後もスカッと爽やか!なものだという期待をいなし、嫉妬やダメダメ人間な展開も印象的。

そうだよねえ。
スポーツ選手全員がルールを遵守して、清く正しいプレーをするとは限らない。
汚い駆け引きや反則ギリギリ(あるいは反則)な技?を使って、対抗する選手を蹴落とそうとしたりするのは当たり前。
人間の闘争本能は、ほっとけばドンドンイケナイ方向にエスカレートするんだろうな。
へたすればそれが自分自身へも向いてきてしまうんだろうなあ。
なんて感想を抱かせる短編集。

「プロトンの中の孤独」「レミング」「ゴールよりももっと遠く」に登場する石尾豪も魅力的。
屈折しているけど、屈折しているからこそ虹色に光る、みたいな。
(決まったぜ! 決まってない?)

サヴァイヴ

近藤 史恵 新潮社 2011-06
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高校野球の開会式での選手宣誓。
「宣誓、我々選手一同は、スポーツマンシップに則り、正々堂々、戦うことを誓います」
なんていうのが一頃は定番だった。
穿った見方をすれば、「こんな宣誓をしなければ正々堂々と戦えないのか?」ということだよなあ。

◆関連記事◆
サヴァイヴ 近藤史恵 新潮社/ミユウのいろいろ日記
どん底の苦しみの中、「生き抜く」ということ 栗村 修/新潮社 波 2011年7月号より
サクリファイス/近藤史恵/サイト内
エデン/近藤史恵/サイト内

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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