だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

錨を上げよ/百田尚樹

◆読んだ本◆
・書名:錨を上げよ
・著者:百田尚樹
・定価:上1,900円 下1,900円
・出版社:講談社
・発行日:2010/11/30

◆おすすめ度◆
・メチャクチャ男の半生度:★★★★
・悪ガキ少年の成長しない物語度:★★★
・若い頃に読んだら間違いなく壁にぶつけた度:★★★★★

◆感想◆
昭和30年、大阪に生まれた男の半生を描いた物語。

半生といっても生まれてから30歳ちょっとまでなんだが、これが何だかトデンデモな男なんである。
落ちこぼれの悪ガキで喧嘩ばかりの子供時代からスタートして、放浪したり学生となったり色んな仕事に従事したり女とくっ付いたり離れたりの、行き当たりばったりな青春?物語。

なんといっても主人公の破天荒で猪突猛進、大雑把で無鉄砲な性格が凄い。
こんな奴実在しないだろうし、やることもメチャクチャなら言うこともメチャクチャ。まるで筋が通っていない矛盾だらけな男なんである。

若い頃に読んでいたら、その支離滅裂な自己矛盾で自己中な主人公の性格設定に怒りを覚え、間違いなく本を壁にぶつけてるんじゃないかと。

ところがいつまでたっても成長しないメチャクチャな主人公をなんだか許せちゃうのは、おれが歳とったせいか?

長編だけど一気に読ませるパワーはある。
けど、読み終わってもカタルシスを感じたりどんでん返しな落ちにびっくりしたり感動的なフィナーレがあったりする訳じゃないからご注意を。

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ステレオが我が家にやってきた日…/好きな音楽でも聞きながら

はじめは著者の自伝的小説なのかと思ったが、まさかねえ。

でも同世代の人には「手回しローラで脱水する洗濯機」とか「ゲバ文字で書かれた安保反対の立て看板」とか「山口小夜子に似た美人」とかの語句に「あったあった、そうそう!」といった共感も。

逆に言えば、著者と同世代ではない読者には、まったく共感が得られない?

錨を上げよ(上) (100周年書き下ろし)

百田 尚樹 講談社 2010-11-30
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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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