だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

パラドックス13/東野圭吾

◆読んだ本◆
・書名:パラドックス13
・著者:東野圭吾
・定価:1,700円
・出版社:朝日新聞社
・発行日:2009/4/15

◆おすすめ度◆
・サバイバルエンターテイメント小説度:★★★★★
・タイムパラドクスSF小説度:★★★★
・並行異世界の天変地異度:★★★★★
・夕方から読むと翌日は寝不足度:★★★★★

◆感想◆
大月総理は、宇宙開発研究本部から来た松山という男から、「Pー13現象」についての難解な報告を聞く。
「その現象が起きることによって、何が変わる? 事故や災害に結びつくのか」という総理の質問に松山は、「何らかの変化は起きると思われますが、それを把握することは、論理数学的に不可能なんです」と答えた・・・

いよいよ東野圭吾、ハードSFに進出か!と思わせるプロローグ。
妙な期待をしたけれど、内容はそんな小難しいSFではなく、怒濤のサバイバルエンターテイメント小説。 読みはじめたら止められない。

SFとしての舞台設定はあるものの、そこに重きを置いてはいない。それよりそこで描かれる荒くれる異世界と、そこに投げ出された人々を描写するための設定といっていい。
この異世界の描写がすごい。そしてそこに投げ出された人たちのサバイバル生活が迫力満点。

はじめはB級小説っぽい展開と描写だったが、そのうち物語の世界に完全没入。
登場人物達と一緒にいるような臨場感で、手に汗握りながらハラハラドキドキ。
葛藤する人間ドラマや男女の微妙な心理描写に、寝るのも忘れてしまう。

かっちりしたSFや斬新なミステリー小説を期待するとやや不満が残るが、「小説は面白いのが一番!」と思っている方には超おすすめ。
ハリウッドから映画化のオファーがくるんじゃないか、と思わせるような怒濤のエンターテイメント。
読み終わったあと、「とてつもない天変地異が起きず、見知った人がいっぱいる世界は幸せだなあ」と思ったぞ。

ちゃっかりSFな落としどころも上手で、手練の技を見るようだ。
小難しいこと考えないで、こうゆう面白い小説をバンバン書いて欲しいっ。



大きな地図で見る


官邸
グーグルアースで見ると、もっとリアル

首相官邸


物語の冒頭、大月総理は首相官邸で「Pー13現象」についての報告を聞き、物語の中でも首相官邸が登場する。
これを読んでる時にグーグルで地図とか見ると、より臨場感が湧く。

グーグルってすごいな。
SFの世界を半分くらい現実にしてるように感じるぞ。


パラドックス13
パラドックス13東野 圭吾

おすすめ平均
stars13の設定が活きてない
starsサバイバル
stars一気読み
stars東野作品の中では、フツウ程度の面白さ
stars東野ワールド

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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