だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

空の境界/奈須きのこ

◆読んだ本◆
・書名:空の境界
・著者:奈須きのこ
・出版社:講談社NOVELS
・定価:上1,100円 下1,200円
・発行日:2004/6/5

◆評価◆
・ファンタジック少女小説度:★★
・オカルト/魔術/アクション/殺人度:
・体感的文章度:★★★

◆ひとこと◆
二年間の昏睡後に目覚めた両儀式。彼女は記憶の一部を失う代わりに、あらゆるモノの死を視ることができる魔眼を手に入れた。
式の同級生にして平々凡々たる黒桐幹也、人形作り師の蒼崎橙子、魔術師の荒耶宗蓮らが織り成す、異世界ファンタジー。

裏表紙や笠井潔の解説(これが長文で文化批評とも言える内容)には、新しい伝奇小説の金字塔的なことが書いてる。
うーむ。伝奇小説ねぇ。
おじさんの読み方では、ファンタジーとしか捉えられないし、その物語の舞台自体が中途半端に思えてしかたがない。

中性的な主人公や、一見ロジカルに見えて実はとても感覚的な文章等、少女小説の延長線上にある物語としてみれば受け入れられる。
自分を見つけだしたい、輝いていたい、誰かにとって特別な人でありたいという登場人物達の思いも伝わる。
が、ディテールに齟齬があるように感じるし、物語の世界はチグハグで未完成としか思えない。

そのへんのことは、解説でも触れられている。
この小説世界を「リアル」と感じるか否か。
『80年代までの世界感覚をもってすれば、それは不自然でリアリティが希薄ということになるが、無差異性の凡庸な地獄に適応をとげた読者にはリアルとなる。』

「無差異性の凡庸な地獄に適応をとげた読者」がリアルと感じるかどうかには疑問もあるが、少なくとも自分のような古い形式?に慣れた読者には、受け入れにくいものたなった。(自分だけか?)
今のサブカルチャーに疎くなっているということね。
理解できない自分が、ちょっと悲しい。
まあ、別に理解できなくてもかまわないが。


空の境界 上 (講談社ノベルス)
空の境界 上  (講談社ノベルス)奈須 きのこ

おすすめ平均
stars“空”を掴んだ手の中は空っぽ。
stars必要なのは妄想力
starsこれぞ奈須きのこ!
stars自己に向かう世界
starsそれほどでもなくて残念

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空の境界 下 (講談社ノベルス)
空の境界 下 (講談社ノベルス)奈須 きのこ

おすすめ平均
starsぜひ読んでみて!
stars中二病には2つあると思う。
stars修復できない世界
starsその言葉を言って欲しかった少女と温かかったクラスメイト。
stars究極の恋愛譚

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テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

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