だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

自殺自由法/戸梶圭太

◆読んだ本◆
・書 名:自殺自由法
・著 者:戸梶圭太
・出版社:中央公論新社
・定 価:1,800円
・発行日:2004/8/25

◆評価◆
・反モラルシリアス小説度:★★
・シュールで暗くてちょっと暴力的度:★★★
・「自殺がいけないなんて言ったの誰!」度:★★★

◆ひとこと◆
自殺を国が幇助するという時代。痛くもなければ無理をすることもなく死ねる自逝センターがあちこちにでき、多くの人が押し掛ける…

インパクトのあるテーマに、さすがトカジと思ったが、なんだか読んでいるうちに、小説世界が普通の世界に思えてくるから不思議。
次々と登場する主人公たちは、それぞれに悩みやらやる気の無さを抱えていたり、人間としてどうしようもなかったりしている。
そして彼等は、映画「ブレードランナー」の兵士募集の広告みたいにくり返される自逝センターへの誘いに、なかば自分を忘れて死を選ぶ。

シュールな世界。
トカジ流のハチャメチャなシーンもあるが、おとなしめ。
というか、シュールな世界がインパクトありすぎか。
いままでの小説では、登場する人物が飛んでいたが、本書は世界が飛んでいる。
自分の感情を移入できるような主人公がいると、大変なことに。
強い気持ちを持っていないと、からめ取られてしまうかもね。

負の感情ばかりの描写で、いささか辟易する中、花屋の亜希子さんに憧れる元反戦運動家の話なんかが、逆に光って見える。

自殺自由法/戸梶圭太の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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