だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

審判の日/山本弘

◆読んだ本◆
・書 名:審判の日
・著 者:山本弘
・出版社:角川書店
・定 価:1,600円
・発行日:2004/8/31

◆評価◆
・ハードSF度:★★★
・論理的ホラー度:★★★★
・すべては人知を越えた意志により?度:★★★

◆感想◆
ほとんどが書下ろしの、ミステリー&ホラータッチのSF短編集。

ミステリーと呼ぶには物足りなく、ホラーと呼ぶにはロジカルなSF。
以前読んだ「神は沈黙せず」のテーマである、超越者の存在みたいのが、随所に現れる。それと、世界の虚構性。
超越者とか虚構性自体は、まあSFとしては常套的テーマで、それをどう扱うかが作者の腕の見せ所。 本書では、SF的テーマにミステリーやホラーの味付けを濃くつけ、読者の興味を惹き付けている。うまい!
これならSFファンじゃなくても、充分楽しめる。

気に入ったのは、文章や展開、表現の論理的なところ。
論理的というと、ゴチゴチで無味乾燥の文章を思い浮かべるが、そうではなくすんなりと文章が理解できるような感じ。

特にホラーなんて、論理で割り切れないものを扱っているのに、それさえ小説の展開として論理的に納得してしまう。
(「夜の顔」なんか、ホラーなのにSFとして読んでしまう。著者のSF作家としての強引さのためか?)

このへん、自分の感性にピッタンコ!

短編の命ともいうべき「落ち」も、うまい。
(「時分割の地獄」は、絶妙)

SFファン以外の人に、多く読んでもらいたい小説だ。

審判の日/山本弘の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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