だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

容疑者Xの献身/東野圭吾

◆読んだ本◆
・書 名:容疑者Xの献身
・著 者:東野圭吾
・出版社:文芸春秋
・定 価:1,600円
・発行日:2005/8/30

◆評価◆
・物悲しいミステリー度:★★★★
・容疑者Xに仕掛けた策は?/大どんでん返し度:★★★
・一途で純粋な数学者は、恋にもひたむき度:★★★★
◆感想◆
スナックを辞め弁当屋で働く靖子の元に、別れた夫が訪ねてくる。復縁を執拗に迫る元夫を、はずみで殺害してしまうが…

靖子に恋心を抱く、さえない数学教師の石神。靖子が起こした殺人事件を、石神は数学の問題を解くように完全犯罪に仕上げようとする。
天才的な頭脳を持つ石神。やむなく高校の教師をしている彼の、数学の難題に人生を賭けているという世間と隔絶している日常と、まっさらで純粋な性格なくしては、この小説は成り立たない。

事件の犯人や動機は冒頭で提示される倒叙式のミステリーだが、読みどころは石神のしかけた「恋する女性を助けるための完全犯罪のシナリオ」はいったいどうゆうものなのか! というところ。
このシナリオが最後まで分からなければ、ラストの畳み掛けるような展開と相まって「秘密」ばりの感動的な小説になったはず。
物語の途中でシナリオが読めっちゃったのが、残念。分からないまま最後に驚きたかったなぁ。
靖子の娘である美里の登場シーンも少なく、彼女に関する展開がもう一ひねりあれば、と思うのは欲張りか。

「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」という主人公の独白が、物悲しく運命的。

容疑者Xの献身/東野圭吾の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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