だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

北緯四十三度の神話/浅倉卓弥

◆読んだ本◆
・書 名:北緯四十三度の神話
・著 者:浅倉卓弥
・出版社:文芸春秋
・定 価:1,238円
・発行日:2005/12/10

◆評価◆
・男性をめぐる姉妹の感情度:★★★
・心の中に潜む愛と憎悪/嫉妬と慈しみ度:★★
・今生きている理由/自分は何をしたいのか?度:

◆感想◆
子供の頃は中の良かった姉妹。しかし両親の突然の死と、妹の恋人の死により、姉妹の間には大きな壁ができるように。二人とも仲良くしたいという気持ちがありながら、互いに打ち明けられない思いを心に抱えて…

浅倉卓弥といえば、「このミステリがすごい大賞受賞者」という刷り込みがあり、ミステリー作家に分類しているけど、これはそろそろ「泣ける小説作家」あるいは「感動できる小説作家」に変更せねばなるまい。
物語の主人公は、大学で生物工学を研究している姉菜穂子と、ラジオ局に勤めDJをしている妹和貴子。菜穂子の同級生である樫村宏樹と、妹の和貴子が急接近したことから、姉妹の間に複雑な感情が。
さらに両親の死や樫村死が、二人の姉妹に通っていた心を遠いものにしてしまう。

一見三角関係がテーマのようだが、実は姉妹の関係にポイントが置かれている。
真面目で自分の気持ちを押さえ込んでしまう姉と、勝ち気な妹。
二人の心の葛藤が描かれるけど、現実を超えるほどではない。
フィクションにしては、インパクトや重みが足りない気が。
現実には、もっと泣きたくなるような、死にたくなるような思いを抱えながら生活している人が、いっぱいいるだろう と突っ込みたくなる。

でも女性の読者には受け入れられるのか。
それともこんな姉妹の関係は、考えられないと思われるのか。

そんなこんなで、前作「雪の夜話」とは真逆の感想に。
やっぱり登場人物に感情移入できないとつらい。

北緯四十三度の神話/浅倉卓弥の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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