だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

風味絶佳/山田詠美

◆読んだ本◆
・書 名:風味絶佳
・著 者:山田詠美
・出版社:文芸春秋
・定 価:1,229円
・発行日:2005/5/15
     
◆評価◆
・体感的恋愛小説度:★★
・メルヘンチック&ペシミスチック度:★★
・へんてこな/崩れている/いびつな関係度:★★★★

◆感想◆
不思議な三角関係、親子ほども年令の離れた男女の関係、幼馴染みの男女関係など、不思議で理解不能ながら感覚的には納得してしまいそうな男女の結びつきを描いた短編集。

山田詠美は、今でいうと岩井志麻子みたいな印象があり、ちょっと敬遠していた作家。
「本の雑誌」で2005年度第1位ということから、読んででみた。
これがなんというか実に体感的な、じんわりと効く、奥の深い小説。

与えられ過ぎると与えたくなる。与えられないと、貪欲になる。
すべてを欲するけど、満たされると唾棄する。
相反する欲求は、どこかで破綻するか、際どく均衡を保つ。

各短編とも味わい深いが、一番気に入ったのは「アトリエ」
この破綻のしかたは、鬼気として素晴しく恐ろしい。
甘いと思っていた飴玉の中に、尖った針が入っていたような。
それでもなめ続けてしまうような。
ちょっとゾクゾクした。

風味絶佳/山田詠美の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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