だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

赤い指/東野圭吾

◆読んだ本◆
・書 名:赤い指
・著 者:東野圭吾
・出版社:講談社
・定 価:1,500円
・発行日:2006/7/25
     
◆評価◆
・感動のミステリー度:★★★★
・有能な刑事とおばかな刑事度:★★★
・少年犯罪と老人問題/悪魔の所業度:★★★

◆感想◆
前原昭夫は、嫁と姑の確執で家に帰るのが気重になっていた。急ぎの仕事でも無いのに残業をしていた前原は、「早く帰ってきてほしい」という妻からの電話に憂鬱になるが…

家族の確執、老人介護、青少年の犯罪と、今風のテーマを盛り込んだミステリー小説。
ひねりも落ちもきっちり決めているし、職人技!と感心至極。

でもちょっと引っ掛かる。
どこに引っ掛かるかというと、幼気な少女や母親をネタに泣かせるシーンを演出するあたりに、浅田次郎風のあざとさを感じてしまう。
可愛い自分の子供や、年老いた母親のことを考えてしまうような場面に、心を動かされないはずは無いし。
そこらがいまいち著者らしくないとこ。
もうひとつ。松宮という刑事が登場するが、この人物があまりにも素直で実直なバカすぎる点。
加賀刑事の有能さや落ちの印象を際立たせてはいるが、もう少し思慮深い設定でもいいんじゃないの。

そうはいっても、加賀刑事と父親の関係や政恵の行動は、人を思い遣る心に裏打ちされた、芯のしっかりした考えで、感涙にたえない。
たとえそれが他人からは変に思われようと、人を労る/労る気持ちを理解するための行為は、大切にしなければならないということだなぁ。

赤い指/東野圭吾の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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