だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

トーキョー・バビロン/馳星周

◆読んだ本◆
・書 名:トーキョー・バビロン
・著 者:馳星周
・出版社:双葉社
・定 価:1,700円
・発行日:2006/4/20

◆評価◆
・裏金奪取合戦度:★★★
・策士策に溺れる/事件の裏に女の影度:★★★
・社会の裏側/金に群がるハイエナ度:★★★★

◆感想◆
暴力団のフロント企業に在籍する稗田と宮前。二人がカモにしようとしているのは、消費者金融ハピネスの総務課長だった…

消費者金融の裏側、フロント企業の実情、東西の広域暴力団。金の匂いに敏感なハイエナどもの姿。都会の裏側という著者得意の舞台で、裏金に群がる有象無象の姿が描かれる。

展開はゆっくりだが、金融業者と警察やヤクザとの繋がりなどさもありそうだし、策士策に溺れるといった展開や、ものごとの破綻の影には女が必ず関係するという戦国時代からの必定といってもいい落とし穴もじっくり書き込まれているためか飽きはしない。

消費者金融の総務課長という世間の裏側を知り尽くしたような男が、他のヤクザやヤクザまがいの登場人物に比べ、なさけない普通のオヤジに設定されているのも、興味深い。
傍役ながら重要な役割のクラブホステス紀香も、微妙な設定。

かつての著者なら、登場人物達は暗いパワーを暴力的に発散するヒトに変身するんだが、本書では変身しない。
楽園の眠り」でも感じたが、作風変わったよね。

変身したのは著者の方ってことか?

トーキョー・バビロン/馳星周の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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