だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

夢幻花/東野圭吾

◆読んだ本◆
・書名:夢幻花
・著者:東野圭吾
・定価:1,600円
・出版社:PHP研究所
・発行日:2013/5/2

◆おすすめ度◆
・超絶ミステリー小説度:★★★★
・とっちらかった前半/俄然面白い後半度:★★★★
・読んだ後「黄色いアサガオ」で絶対検索する度:★★★★

◆感想◆
朝顔市で偶然出会った孝美に心を惹かれる蒼太。メールやデートを重ねるうちしだいに彼女のことしか考えられなくなる蒼太だったが、ある日唐突に別れを告げられ、連絡がとれなくなってしまう…

1962年に起きた陰惨な殺人事件。そして物語の主人公・蒼太が中学2年生の時の淡くも忘れられない孝美との恋模様。この二つを、プロローグにしたミステリー小説。

蒼太と孝美との恋模様と、過去の陰惨な事件がどのように繋がるのか。

前半はややとっちらかった感じ。
「もうちょっとじっくりと人物や背景を描写してよん」なんて著者に注文を付けたくなるような思いだったけど、後半になると「やっぱりミステリー小説って面白いっ」と俄然著者びいきに。

断片的な出来事や人物が、あれよあれよと繋がっていく様は、ミステリー小説の真骨頂。
閉じかけたまぶたも完全に開き、読み終わるまでは眠れません。
おまけに読んだ後「黄色いアサガオ」で絶対検索しちゃいます。

東野圭吾はミステリー小説のホームラン王です。

まいた種はすべてキチンと回収して物語の厚みにしていく東野圭吾。プロフェッショナルだなあと感嘆至極。
書き始める前にきちんとした設計図があるんだろうか。
それとも局面を直感的に読むプロ棋士のように、物語全体をイメージしているのか。
どっとにしてもスゴいには違いない。

◆関連記事◆
東野圭吾『夢幻花』特設サイト/PHP研究所
東野圭吾「こんなに時間をかけた作品はない」 幻の一作がついに発売(WEB本の雑誌)/Yahoo!ニュース

テーマ:読書感想文,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:小説・文学,本,感想,ミステリー

おじいちゃんもう一度最期の戦い/戸梶圭太

◆読んだ本◆
・書名:おじいちゃんもう一度最期の戦い
・著者:戸梶圭太
・定価:648円
・出版社:NMG文庫
・発行日:2013/4/19

◆おすすめ度◆
・荒廃した団地でのトンでも事件簿度:★★★★
・ぶっ飛んでるおじいちゃん度:★★★★★
・他にもびっくりな人物がいっぱい度:★★★★

◆感想◆
父親が起こした不祥事で、祖父の住む荒廃した団地へ引っ越すことになった直人。そこに待ち受けていたのは、とんでもなくぶっ飛んでるおじいちゃんと、荒廃した団地やぶっ壊れた住人たちだった…

著者初のライトノベルということだけど、準主役の青年がかなり少年っぽい設定というだけで、従来のトカジテイスト満載の小説。

かなりぶっ飛んでます。
おじいちゃんも尋常じゃありませんが、他の登場人物も普通じゃありません。
「焼きそばああ!」「コロッケ!」「餃子あああっ!」などと料理の名前だけしか喋らないシナガキとか、床が凹んでカビが生えるような巨漢チャットレディとか。
そりゃもう想定外の登場人物でびっくりするやら嬉しいやら笑っちゃうやら。

あとがきには「人間は自分の理解の範疇を超えた人間と出会わないと成長できないということだ」というトカジの金言が。

そうか、そうゆうことだったのか!
著者の小説に、はとんでもない人物がよく登場するが(とんでもない人物しか登場しないともいえる)、そこにはこんな意図があったのか!

んんん、でもこんなイタイ人物はなかなか現実では出会えないぞ。
ほっとするような、残念なような。

最近遭遇した、かなり常識はずれな人間といえば、

昼間のコンビニで見た、黒いレースのドレスで女装したすね毛モジャモジャのひげ面男。
公園で、腰のベルトに8本のリードをつないで、8匹の子犬を散歩させるタコみたいなお姉さん。(イカか?)
何十分も人を面罵し続け、キレまくる会社役員。(メタボで油顔)

成長するには、まだまだ出会いが足りない気がする。

◆関連記事◆
戸梶圭太『おじいちゃんもう一度最期の戦い』/小説☆ワンダーランド
おじいちゃんもう一度 最後の戦い/積ん読パラダイス

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