だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

ジェノサイド/高野和明

◆読んだ本◆
・書名:ジェノサイド
・著者:高野和明
・定価:1,800円
・出版社:角川書店
・発行日:2011/3/30

◆おすすめ度◆
・SFアクション冒険エンターテイメント小説度:★★★★★
・大量殺戮を行うヒト/助け合うヒト度:★★★★★
・ストレートな展開に大ネタ小ネタもバッチリ度:★★★★★
・おおおっ、面白いっ度:★★★★★

◆感想◆
難病の息子を持つ傭兵のイエガーは、高額の報酬を得るため極秘任務に就くことに。しかし契約後も本当の目的は明かされないまま、仲間3名とコンゴのジャングルに派遣される。一方、薬学部の院生である古賀研人は、急逝した父から謎に満ちたメールをもらうが…

おおおっ、これは面白いっ!

傭兵たちのコンゴでのスリルとアクションな任務と、古賀研人の日本でのメディカルでサスペンスな展開が交互に描かれる。
そこにアメリカ政府や軍部やCIAや人類絶滅やゲーム理論や複雑系やヒューマンドラマやアレやコレやが組み合わさって、読みはじめたら止められない徹夜覚悟のエンターテイメント小説に。

高野和明ってこんなエンターテイメント小説を書く作家だったかなぁ?なんて思いは置いといて、小賢しいテクニックも回りくどい描写もなく、ストレートに思いっきりよく物語が作られてる。
アメリカ大統領の性格を分析したり、日本人と韓国人を関係づけさせたり、人間の動物的性向を皮肉ったりドラマチックに描いたり。
アカデミックな部分も難解にせず、すんなり理解させようとする。
大ネタ小ネタもバッチリ決まって、読後も爽やか。

ダレることなく最後まで一気呵成の面白小説。
ゴールデンウイークはこの本で決まりだあああっ!

ジェノサイド

高野 和明 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-03-30
売り上げランキング : 693
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最近、読了率が悪いんである。
「面白そうだな」と思って買ったのに、期待はずれだったり合わなかったり。
面白いと評判の本が自分に合わないことはしばしばで、かつて面白かった著者やジャンルの本が、面白くなかったり。

デパ地下の試食みたいに、美味しい本がすぐ分る方法はないもんか。
本書の主役にソフトを作ってもらうしかない?

最近の未読了本。
ダイナミックフィギュア
 上巻の1/3で断念。「フルメタル・パニック!」は面白かったんだけどなあ。
豆腐小僧双六道中 おやすみ
 200ページくらいで投げ出す。くどいっ!
神の棘
 上巻で力つきる。下巻が超面白かったらどうしよう?
鋼鉄の叫び
 プロローグだけ読んでやめる。これだけじゃさすがに面白いかそうでないかは分らないけど、なぜか読む気にならない。不思議だ。
天使の報酬
 積読状態。真保裕一だから自動的に買っちゃったけど、「アマルフィ」まあまあだったし。買わなきゃよかったな。

地震で本棚から落っこちてきた本が頭に当たって、それがつまらなかった未読了本だったりすると頭に来るだろうなあ。
本はなんにも悪くないのにね。

◆他サイトの感想など◆
角川書店 ジェノサイド特設ページ
読書感想文 と ブツブツバナシ
夜思比売の栞

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青い星まで飛んでいけ/小川一水

◆読んだ本◆
・書名:青い星まで飛んでいけ
・著者:小川一水
・定価:740円
・出版社:ハヤカワ文庫
・発行日:2011/3/15

◆おすすめ度◆
・SF小説度:★★
・がんばり屋さんな女性たち度:★★
・天冥の標が待ち遠しい方へ度:★★

◆感想◆
老ヴォールの惑星」("漂った男"は傑作!)や「妙なる技の乙女たち」テイストのSF短編集。
解説にはクラークとの類似性や「万物理論」との比較やらで解題されているけど、それほど大げさな感じはないような。
それよりなぜか小川一水の短編には「がんばり屋さんな女性」というイメージがついてくるのは「妙なる技の乙女たち」のイメージが強いからか。

本書もなんかそんな感じ。(どんな感じ!?)

天冥の標」の続編はまだかいな、と文庫の棚を確認するのが習慣になって、ふと目にとまった本書だけれど、「天冥の標」の面白さにはちょっとおよばないか。
でも本書の帯に「天冥の標4 機械仕掛けの子供たち(仮)2011年初夏刊行」の情報もあったりして、ま、いいか、みたいな納得の仕方です。
すいません。

青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)

小川一水 早川書房 2011-03-10
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続く余震や予断できない原発事故などで、小説の世界なんかにかまってられない現実世界。
そでも夢中になれる本ががあれば、よっぽどステキな物語なんだと思うなあ。

◆他サイトの感想◆
phantasmagoria
booklines.net
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コーラル城の平穏な日々 デルフィニア戦記外伝2/茅田砂胡

◆読んだ本◆
・書名:コーラル城の平穏な日々 デルフィニア戦記外伝2
・著者:茅田砂胡
・定価:900円
・出版社:中央公論新社 C★NOVELS
・発行日:2011/3/25

◆おすすめ度◆
・冒険?ファンタジー小説度:★★
・本編を読んでるマニアなファン向け度:★★★★
・大騒動も丁々発止も少女な恋模様も、これが普通で平穏なんだ度:★★★

◆感想◆
傑作冒険ファンタジー小説「デルフィニア戦記」の外伝。
王の愛妾ポーラを主役にした「ポーラの休日」と、王妃付きの女官にして元暗殺者の美男子シェラを主役にした「シェラの日常」の二編が中編。
これに掌編一編を合わせたもの。

本編を読んでいない人には、「なんだかなあ」な内容だけれど、デルフィニア戦記ファンには、オールキャストでいつもの通りな展開に懐かしさを覚える内容だ。
「シェラの日常」は書き下ろしというから、著者の「デルフィニア戦記」への思い入れも伺えるというもの。

ファンの方はおすすめしなくても買うでしょうが、そうでない方は、本編をお読みになってからどうぞ。
本編の面白さは保証します、はい。

コーラル城の平穏な日々 デルフィニア戦記外伝2 (C・NOVELS Fantasia)

茅田砂胡 中央公論新社 2011-03-31
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小説の長さを表現するのに「中編」とか「長編」とか勝手にいってるけど、どうやら長さによって「掌編、短編、中編、長編、大長編、大河」という具合に分けられているようだ。
でも「何文字以上は長編」みたいな基準はなく、だいたいの感じで決まるよう。

「コーラル城の平穏な日々」におさめられている「王と王妃の新婚事情」は、5ページしかないから「掌編」でいいような気もするが「短編」といわれればそうかも、みたいな長さだな。

◆他サイトの感想◆
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県庁おもてなし課/有川浩

◆読んだ本◆
・書名:県庁おもてなし課
・著者:有川浩
・定価:1,600円
・出版社:角川書店
・発行日:2011/3/31

◆おすすめ度◆
・高知県観光立県化小説度:★★★
・爽やか町おこし度:★★★★
・お役所で頑張る青年のサクセスストーリー度:★★★★

◆感想◆
高知県の観光をなんとか強化しようとする高知県庁の「おもてなし課」。地元出身の作家に観光大使を依頼したものの、あまりのお役所仕事にあきれ気味の作家から電話が・・・

自分本位なお役所仕事にどっぷりな高知県庁。その中で働くおもてなし課の青年が主人公。
観光大使を依頼した作家から、さんざん嫌みやら常識やらをいわれながら、なんとか高知県の観光を振興させようとする奮闘記。
そこに言いたい放題な観光大使の作家や、アルバイトのカワイ子ちゃんや、曰く付きの観光コーディネイターが絡まって物語は展開。

これといって目新しいものはないんだけれど、キャラクターで読ませる著者の筆力は健在。
実力のある人気作家は、日常な出来事も物語に昇華させる力があるんだね。

県庁おもてなし課

有川 浩 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-03-29
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本書は当然のことながらフィクションなんだけども、高知県庁には本当に「おもてなし課」があったり、実際の観光地が登場したり、小説のモデルとなった人物がいたりと、かなりノンフィクションな感じ。
いってみれば本書は「高知県観光振興小説」でもあるというメタな造りにもなっていて、読んだ人はもれなく高知県に行きたくなる仕組みなんである。

やるなあ~

◆他サイトの感想など◆
高知県庁 観光振興部 おもてなし課
『県庁おもてなし課』は高知を変えるか?:日経ビジネスオンライン
ペンギンウォーク

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