だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む/角幡唯介

◆読んだ本◆
・書名:空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
・著者:角幡唯介
・定価:1,600円
・出版社:集英社
・発行日:2010/11/22

◆おすすめ度◆
・ビックリ驚き探検記度:★★★★
・本編もスゴいがディテールがもっと凄い度:★★★★★
・読んでるだけで脳内麻薬物質がしみ出す度:★★★★

◆感想◆
チベットの奥地にある世界最大級の峡谷・ツアンポー峡谷。そこを単独で探検に向かった著者の、ビックリ驚き探検記。

長い間多くの探検家が訪れながら、あまりの険しさに残されたツアンポー川の未踏破部。それが空白の五マイル。
著者は会社を辞め、人生の多くを掛けてこのツアンポー峡谷に挑むが、これがもう冒険小説みたいな、にわかには信じられない命懸けの探検。

なんたってグランドキャニオンより凄い峡谷だっていうし、過去に何度か死ぬような体験をした著者が「死なないことが日々の課題」というほどの極限状態に陥ってるし、実際過去に亡くなっている人たちもいるのだ。

延々と続く高湿度で急なジャングル。身体中をダニに喰われ、雪山で凍傷になりかけ、食料も底をつきながら彷徨うようにツアンポー峡谷を歩き通す。

いったいなんでこんな所を冒険しにいくのか?

著者は「…冒険者は、命がすり切れそうなその瞬間の中にこそ生きることの象徴的な意味があることを嗅ぎ取っている」という。

それって脳内麻薬物質のせいじゃない?とか思ったりもするけど、読んでる人の頭の中にも脳内麻薬物質がしみ出すのは間違いなしな探検記だ。

空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

角幡 唯介 集英社 2010-11-17
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by ヨメレバ

本書の中で、探検に持って行った本を読むというくだりがちょこっとあって、いったい何を読んでいるのか気になる~。

と、本書を読み終わった直後に買った「本の雑誌」に、高野秀行と著者の対談形式の冒険本特集が。
これを読むと、どうやら冒険家にとって本はたき火のたき付けにするのが第一義で、読み物としての価値は二の次のようだ。

◆他サイトの感想など◆
北海道大学山岳部・山の会 <書評>
WEB本の雑誌
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