だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

シャングリ・ラ/池上永一

◆読んだ本◆
・書 名:シャングリ・ラ
・著 者:池上永一
・出版社:角川書店
・定 価:1,900円
・発行日:2005/9/22

◆評価◆
・マンガチックSF度:
・選民階級とゲリラの戦い度:
・突飛で意表をつく設定度:

◆感想◆
地球温暖化の対策として各国は緑化政策を押し進めていた。東京はそのほとんどを植林し、住民たちは巨大建造都市「アトラス」に移住していた。しかしアトラスに移住できるのは選ばれた人達だけで、残された人々は難民となり…

池永永一。かつて「レキオス」を途中で投げ出したのを忘れていた。
この人の小説は、天敵高村薫を上回る相性の悪さ。

物語の舞台は、無気味なジャングルと化した東京。そこに聳えるアトラス。
住民は二極分化され、アトラスに住む選ばれた人達と、ジャングルに溢れる難民および反政府ゲリラの対立という構図に。

ゲリラの少女戦士にて総統の國子。
彼女の育ての親であるニューハーフの美人モモコ。
自分にウソをつく人を、不思議な力で殺してしまう美邦。
とてもユニークなキャラクターの登場人物が多くいるのだが、これがどうにも受け入れられない。

総統の少女國子が学生服を着ているのををはじめ、國子の育ての親がニューハーフである必然性、美邦の設定(なんで着物? なんで牛車? 部下が追従する動機は?)、軍人草薙の行動原理。
どれもこれもが良く分からない。
ビュンビュンと飛び去るような展開も、破綻ギリギリに見える。

たぶん、登場人物の魅力で読ませる小説のため、彼等の設定に疑問を感じる自分は、本書を読む資格がないんだな。

平均的に評価が高い小説を面白いと感じられないと、なんか時代の潮流に乗り遅れているような危惧も覚える。
でも、もういいんだ。
どうせ若くないし。

シャングリ・ラ/池上永一の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

FC2Ad