だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

身の上話/佐藤正午

◆読んだ本◆
・書名:身の上話
・著者:佐藤正午
・定価:1,600円
・出版社:光文社
・発行日:2009/7/25

◆おすすめ度◆
・数奇な運命の物語度:★★★★
・特異な登場人物達度:★★★
・宝くじは覚悟を決めて買おう度:★★★

◆感想◆
東京に戻る不倫相手との別れを淋しく思ったミチルは、仕事の途中だというのに男と一緒に着の身着のまま東京行きの飛行機に搭乗してしまい・・・

本書は「ダカーポ 最高の本!2010」の国内ミステリージャンルで第1位だった本。
佐藤正午というと「恋愛小説の作家」という印象だったけど、こういうミステリー小説っぽいのも書くんだ。
けど、ミステリー小説というより数奇な運命の物語といった趣き。

ぽわーんとした雰囲気の書店員ミチルが、妻子持ちの男とデキちゃって、衝動的に東京まで付いて来て。
この後一体どんな恋愛関係の修羅場が待ち構えてるのか!?という予想とは裏腹に、宝くじに当籤したり奇妙な後輩とその彼女などの脇役が登場し始めてミステリアスな展開に。

でもこれはミステリー小説じゃないよね。
ミステリー風味の恋愛小説?
書店員ミチルの数奇な運命みたいな。

脇役で登場するミチルの後輩男性やその彼女は、ちょっと変!でミチルの運命を左右する存在。なのに、存在感が薄い。
もうちょっと変な理由を書き込んでほしいところ。
丹念な文章や展開描写にも、ミステリー的な仕掛けは薄い。

ミチルが主役の数奇な運命の物語として読めば、彼女の「土手の柳は風まかせ」な性格設定にも納得?

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【その日】から読む本/ウィキペディア

ミチルが買った宝くじが高額当籤しちゃうことが、彼女の運命を変えて行く要因に。
ホント、宝くじって人生を変えるみたいだ。
大切な友人を失ったり、お金も信用も無くしたり。

そんな不幸な結果に陥らないためにあるのが、本書でも触れられてる「その日から読む本」!
「受け取った当せん金は、とりあえず安全な場所へ」とか「ひとりでも人に話せば、うわさが広まるのは覚悟しよう」とか「もしもの時のために遺言状を作る」とか、適切?なアドバイスが書かれている、高額当籤者に対して無料で配布されている小冊子。

当籤した後の計画を十分検討しておけば、幸せな億万長者生活が!!

その前に宝くじ買わないと。

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身の上話
身の上話
おすすめ平均
stars竹井輝夫とは?
stars構造の深さがいまいち
stars一気読み必至。
stars佐藤さんの小説では群を抜いて面白いです!
stars読み出したら止まらない

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