だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

羊の目/伊集院静

◆読んだ本◆
・書名:羊の目
・著者:伊集院静
・定価:1,667円
・出版社:文芸春秋
・発行日:2008/2/15

◆おすすめ度◆
・とある侠客の生涯度:★★★★★
・静謐な筆致度:★★★★
・純粋な想い度:★★★★

◆感想◆
戦前から平成の時代まで、かつて「侠客」とよばれたヤクザの生涯を描いた小説。

これはなかなか読みごたえがある。
戦前の動乱期にヤクザが表の社会をも支配していた頃から平成の時代まで、一人の侠客に焦点をあててその生き様を描ききったアウトロー小説。
伊集院静の筆が冴えてる。

捨て子である自分を育ててくれた親分に命を預け、ヤルかヤラれるかの裏社会に棲む神崎武美。
刃傷沙汰や裏切りや様々な駆け引きに身をおきながら、「侠客」であることにどこまでもひたむきで一途な主人公。
それでいて澄んだ目をもち、人を惹き付ける何かを持っている・・・

戦前から平成までを、主人公を通して時代を描ききりながら、物語としても完結させる展開。
こんなに大胆でダイナミックな内容を静謐な筆致で描けるのは、伊集院静しかいないんじゃないか。

恐るべし。


刺青
熟年の四季


ヤクザな世界に心惹かれるものがあるのはなぜなんだろう。
たぶんそれはストイックさなんじゃないか。

スポーツに懸命に打ち込む青年の姿(最近ではボックス!
命がけで登攀するクライマー( そういえばだいぶ前に山野井氏がクマに襲われてケガしたってニュースが)
他人のために命懸けで挑む(燃える男 これは燃えた!)
・・・
何かに全身全霊を、命を懸ける姿に惹かれるんだろう。

そのストイックな姿に惹かれるのは、とりもなおさず自分がストイックではないからで・・・
だから惹かれるんだなあ。


羊の目
羊の目伊集院 静

おすすめ平均
stars人は皆迷える子羊…
stars誰もが羊を見る目になる
stars羊の目をした男の話
stars壮大なドラマなのに…
starsもう少し説得力があれば、

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