だな通信 ミステリー文庫

国内の新刊ミステリー小説を中心とした独断的読書感想。 「面白い本なら何でもOK」というのが信条。 趣味の合う方には参考になるかも。合わない方は評価を反対に見てね。

無痛/久坂部羊

◆読んだ本◆
・書 名:無痛
・著 者:久坂部羊
・出版社:幻冬舎
・定 価:1,800円
・発行日:2006/4/25

◆評価◆
・ミステリー/ホラー/サスペンス度:★★
・耽美的?グロテスク?度:★★★
・心神喪失者の犯行と責任の所在/医療のあり方度:★★

◆感想◆
灘区で起きた教師一家殺害事件。残忍な殺害方法と子供まで殺す手口から恨みによる犯行と思われたが…

教師一家殺害事件を軸とし心神喪失者の犯行と責任能力をテーマとしたストーリーに、患者を観察するだけでその病状が分かってしまうという医師が登場する小説。
ミステリーのようでもありホラーのようでもあり、どっちつかず。
展開もギクシャクしていて、一貫性がない。

著者の医学的知識をもとにした手術シーンや、医療の専門用語を尽くした描写などマニアックでいいし、患者を見ただけでその疾患が分かってしまうという医師の能力も、リアルに説得力あるのに、もったいない。
テーマを絞ってじっくり書けば、読みごたえのある小説になったのでは?

しかし、それはおいといても、後半の手術シーンは特筆もの。
スーパーリアルでおぞましい。
登場人物も類型的ではあるがみんな変態ぎみで、これだけ揃うと壮観ではある。
耽美的というよりグロテスクあるいは倒錯といった感じで、そっち方面に興味のある方にはおすすめか?

無痛/久坂部羊の表紙
 

テーマ:感想,おすすめミステリー小説,本 - ジャンル:本・雑誌,本,感想,ミステリー

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